お茶を飲みにキッチンに降りると、
テレビでクイズ番組が放送されていました。
お茶を飲んでいる間少し目にしたのですが、
その番組には、
クイズ大学生と呼ばれる男の子3人が出演。
そのうちの1人が、
クイズ一筋の優等生的な感じの人だったんです。
「命をかけているので間違いなどあってはならない」
と本気で言ってしまう程のプライドをまとって。
しかしながら、
ある早押し問題で、解答権を得ながら時間内に答えられないという事態に。
彼にとってはあってはならない事。
ましてや、
答えて間違うならまだしも、
早押ししながら答えられないとはクイズマンシップに反る行為?です。
俺は何て事をしてしまったんだ!
と言わんばかりに、
誰もいない後ろ方向を向いて土下座を…
というよりも、床に自分の頭を埋めそうな勢いで姿を隠そうとせんばかりの姿勢になってフリーズ。
誰の言葉も何も彼の耳には届きません。
手をかけられてもビクともしません。
全てを投げ出して自分を責める殻に一瞬で閉じこもってしまいました。
どうにか立ち上がらされても前をまともに見れぬ程、
自分への怒りが溢れているのが画面から伝わってきます。
怒りと苦しみと心の叫び。
観ているこちらにまで届きます。
それを見た時に、
自分で自分の誤りを許してあげられないというのは、
こんなにも苦しいものなのだなぁと思いました。
そんな彼を見て共演の芸人さん達は大笑い。
それを見て心苦しくて席を立ったのですが、
彼をバカにしてるのか!と否定するつもりはなく、
過去の自分の心苦しさを思い出しただけなのだと思っています。
見た目には、
真面目な彼をバカにして笑っているようにも見えなくもありません。
しかし、
そんなに酷く責める事じゃないぞと言う意味で笑ってくれていたのかもしれない。
番組収録後に励ましてるかもしれない。
彼には大きな気付きのきっかけになるかもしれない。
何が人にとって正解かは本人にしかわかりません。
その人の本心がどうなのかも本人にしかわかりません。
ただ、
こうでなければならない「呪縛」を掛けているのは自分で、
その「呪縛」が強ければ強いほど、
解く際に大きな痛みが伴うという事を、
この一瞬の出来事で感じました。
将来、
あんな事があったと笑い種にしてくれていたらいいですね。
因みに、
私が彼の苦しみをキャッチしてしまったのは、
私の中にも同じような呪縛があったから、
それを「知っている」からです。
だからもっと自由に生きましょう。
そんなメッセージだったのだろうと理解しています。