先日は節分でした。
節分といえば、恵方巻きを食べる習慣があります。
それほど歴史は古くなく、昭和15年頃、大阪のお寿司屋さんの販促として生まれたもののようです。
大阪で一般化したのは昭和40年頃。
全国に広がったのは、平成になってからなのだとか。
全国的に広まってから度々ニュースに取り上げられるようになりましたが、恵方巻きの大量廃棄が社会問題になっています。
お寿司屋さんだけに留まらず、
コンビニやスーパーでも販売がなされるようになってからは、
季節商戦の目玉として力を入れるのでしょう。
販売ノルマがあるようで、
売り捌けなかったものは当然ながら廃棄になります。
ニュースなどで見かける廃棄の写真は、
「食べ物を粗末にしてはいけない」
と言われて育った多くの方には本当に胸が痛いものです。
そんな事態を受けて今年、
こんなチラシを打ったスーパーがあったそうです。
「もうやめよう」
「売上至上主義、成長しなきゃ企業じゃない。そうかもしれないけど、何か最近違和感を感じます」
「昨年あちこちで大量に廃棄された恵方巻がSNSで話題になりましたが、そりゃそうです。のばせのばせ、ふやせふやせの店舗数と恵方巻の大量生産で数は膨れ上がり続けています」
「食材を原価だけで考えてるからそんなことになるんやと思う。水も土も海産資源も地球が無料で私たちに与えてくれています。(中略)ヤマダの鮮魚従業員も『海産資源は絶対減ってる』って言ってます。だから大事にしたいんです」
かなり勇気のいる提言だと思います。
だけど、誰かが言って欲しかった事でもありますよね。
地球が与えてくれる大切な資源。
大切に感謝していただく事が、「いただきます」であり、「ごちそうさま」ですもの。
同じような事が他にも沢山あります。
例えばバレンタイン。
今年、有名チョコレート店のGODIVAがこんな新聞広告を出したのだとか。
「義理チョコやめよう」
良いですね。
皆んな、売上商戦に巻き込まれているだけで、
やらねばならない事ではないはずなのに、
何故か決まりの如く習慣になってますよね。
数々の販促をかけ、「友チョコ」なるものがある事を知った時の衝撃が凄かったのも記憶に新しいのですが、
昨年なんかは、「俺チョコ」というものを打ち出していて、いよいよアイデア尽きた感が滲み出てました。
「俺チョコ」って、つまりはオヤツですやん。
つまり、必死なんですよね。
誘導させるのに。
そんな誘いに乗らなくても良い。
買いたい人は買えばいいし、
贈りたい人は贈ればいい。
有名チョコレート店が「やめよう」と言ってくれるのは、とても大きな影響があるだろうと思うのです。
ねばならない、から卒業して、
自分はどうなのかを考えましょう、
貴方が喜ぶ行動を選びましょうと言ってくれているのですから。
多くの方に響くと良いですね。
社会問題であるはずなのに、
誰も何も言えなかった事に手を挙げてくれた企業がどんどん現れ始めたのは、
とても大きな変化の兆しではないかと思います。
大切な事は何なのかという事を、
我々に問うてくれるのはとても有難く嬉しい事。
その勇気にも感謝です。
消費の問題は、他の事でも沢山の問題が山積しています。
これを機会に、私たちの心の在り方や、本当に大切な事、「当たり前」を手放す事をもう一度考え直して、感謝と愛溢れる世の中にしていきたいですね。