満月を迎える直前の夜。
あまりに月がキレイだからしばらく眺めていた。
真上に位置する月を眺めるのはなかなか困難を極めたけれど、その神秘的な輝きに一気に引き込まれた。
空と雲のバランスも良くて、
上空に吹く風に薄い雲が素早く流されていく。
そのお陰で、
雲が移ろうのではなく、
月が上昇していくような錯覚に陥る。
どんどん雲を追い越して、
どんどん上昇する月。
私も宇宙に引き上げられて行ってしまうような、
そんな気分になった。
とても懐かしい気がした。
子供の頃、よくこんな風に月を眺めては、
雲が動いているのか月が動いているのか、
わかったりわからなかったりの不思議空間を楽しんでいた。
月と宇宙と遊んでいた記憶を思い出した。
そんな新年。